ゲン担ぎの本当の効果
ゲン担ぎは、小さいころはよーくやっていた。
特に数字に関するゲン担ぎは、ほとんど常時やっていたと思う。
たとえば道を歩くときには、歩数を数えて、
いつからか自分の中のラッキーナンバーと認識していた、
3や5、8の数字を、繰り返し数えていた。
横断歩道を渡るときは、なるべく8歩で。
むずかしければ、8歩+3歩で。
あと、帯の上だけを踏むようにするのも大事。
何か音がして振り返ったら、
もう2回振り返って、合計3回にする。
首がかゆくて掻いたら、あと2回掻いて合計3回にする。
何か意味があるのか。
答えはわからない。
世間一般の御守りや、ジンクスなど、
人知を超えたところで何かが働いているのかもしれないし、何もないのかもしれない。
だけども、ひとつだけ言える確実な効果は、
人生に対して、謙虚になれる、ということ。
ゲン担ぎのアクションというのは、
ちょっとした手間、面倒くささ、が伴うものが大半だろう。
それでもそのアクションをすることで、
そういう自分に微かな自信がつく。
そのアクションそのものに仮に意味がなくても、
ちょっと煩わしいことをやることによって、ほんの少しだけ自分が鍛えらえる。
忍耐力、胆力がつく。
それを積み重ねていくと、自分の、生に対する真摯さ、という点での自信がつくのだと思う。